バーボンロードで「不思議な店名」のディープなタイ料理店に潜入

date_range2020/1/07
folderかまめし

羽田空港から近い!というのも関係あるのでしょうか?
いや、あまり関係ないのかな?我らがグルメシティ蒲田には結構いろんな国の料理を出す本格的なお店がたくさん集まっています。 ということで今回青沼社長と向かったのは蒲田駅の西口、東急線沿いの「バーボンロード」。

なかなかオシャレなお店もあれば、行くのにまあまあ勇気のいりそうな不思議な店もあったりする、蒲田らしいディープな通りですが、その中にある一軒がこちら。

「AMIGO」っていう店名の…ん? ちょっと待ってください! 入り口になんか別のことが書いてありますよ?

タ、タイの家庭料理「剛」?母の味? あれ?このお店「AMIGO」じゃないの? ツッコミどころは満載ですが、とりあえず「蒲田らしいとはこういうことさ」と自分を納得させて中に入ります。

さっそく店名について質問したいところですが、タイ人のお母さん一人で忙しそうにされているのでまずはドリンクから注文します。 なかなかタイっぽいものが揃ってますね・・・

なんとなく「タイソフトドリンク各種」が気になります。
めちゃめちゃマジックで修正されているのもいい感じですよね。 「4」も力強い…かつて300円だったことを強く推定させます。 とりあえずココナッツドリンクを頼んでみました。

うおおなんかココナッツっぽい破片がたくさん浮いてるし、キリンビールのジョッキも邪魔して味の想像がつかない!と思いつつ飲んでみると、これがメチャ美味い。

なんというか、ココナツの南っぽい香りと、蜂蜜の柔らかい甘味がタイランド…これは今日はこの店のタイソフトドリンクを制覇するぞ、とかたく心に誓います。

ドリンクが美味しいということは、きっと料理も美味しいはず!期待が高まります。 さあ、何を頼もうか?ということでメニューを見てみると…

「タイのさつま揚げ」なるものが。おっ!いいねえ。 これを頼もうということになったのですが、トート・マン・コンとトート・マン・プラーどっちも「タイのさつま揚げ」しか説明がないので違いがわかりません。 お母さんに聞いてみます。

鎮目「トート・マン・コンとトート・マン・プラーは、どう違うのですか?」

お母「はあ?(メニューを見る)ああー!??????????と?????????ね?(発音が違ったらしい) 上がエビで、下が魚ですよ。下がちょっと辛い!」

なるほど…メニューに日本語でそう書いておいて欲しかったなと思いつつ、エビの方、つまりトート・マン・コンを頼みます。 そしてあと数品、なんとなくタイっぽいものを頼みます。

さあ、どんな料理が出てくるのでしょうか、期待に胸が膨らみます。 そして、ここで店内にある不思議なものを発見。

・・・ワ?ワセダで輝く? すると青沼社長がこんなことを言い始めました。

青沼「ああ、ここの息子さんオレらの後輩なのよ。ツヨシくんっていうんだけど 早実行って、今は早稲田大学の学生。」

なるほど…青沼社長と僕は、早実中高と早大の同級生なのですが、 この店の息子さんもそうだったのですね。 そう言われてよく見ると、店内に早実の入学式や、早大の入学式の写真が貼ってあります。

ん?ツヨシ…あ、さっきの「タイの家庭料理 剛」はそういうことだったのか! だから「母の味」なのか!

青沼「そうそう。ツヨシくんの名前をとって、この店ツヨシって名前だったんだけど、 なぜか突然アミーゴになっちゃったんだよねえ…」

アミーゴって…スペイン語じゃね?なんでタイ料理店なのにアミーゴ? たしか「友達」って意味よね?なんなんだろう? そう思うと頭の中は疑問符でいっぱいです。

謎を解こうと考えれば考えるほど 踊る大捜査線の「スリーアミーゴス」の映像が頭に浮かんできます。

と、そこに「さつま揚げ」がやってきました。 疑問は一旦置いておくことにします。

ラープ・ムウ・ヌア(ラオス風豚肉又は牛肉とハーブの和え物・1000円)です。 「又は」が若干気になりますが、すごくいい香りがします。

ポーピア・ソッド(海老入り生春巻き・1000円)です。 そして、なんと3品ともスゴく美味い!本場の味って感じです。

喉が乾いてきたので、ジュースのおかわりを…と思うのですが、 お母さんは他のお客さんの料理の調理で大変そう。
どうしようかな?と思っていると、 店の隅っこで勉強していた小学生くらいの女の子が来てくれました。

鎮目「す、すみません。ジュースのおかわりください」 あ、この子ツヨシくんの妹かな? 店で宿題しながら、注文も聞いている様子です。えらいなー。 「わかりました」と言うとお母さんのところに行き、流暢なタイ語でお母さんに伝えます。 その後は注文の追加も、全てこの女の子が対応してくれました。

トム・カー・ガイ(鶏肉のココナツミルクスープ・1000円) 冬場はこういう優しい味のスープが、温まっていいですよね。

ネーム(チェンマイ・北部タイのソーセージ・1000円) このお店には、メニューにソーセージがこれを含めて3品あったのですが、 説明が「タイのチェンマイのソーセージ」「タイ東北地方のソーセージ」「チェンマイ・北部タイのソーセージ」と、まるで禅問答のように違いがわからなかったので、「一番下のはナマのソーセージだよ」と言われたその「ナマ」のやつにしました。

ちょっとクセはありますが、ピーナッツや唐辛子、生姜と一緒に食べると ワイルドに「肉を食ってる」という感じで美味しいです。

さて、話も盛り上がり、 ジュースも一通り制覇しました。(個人的にはココナッツジュースがイチオシです。) さてお勘定を…というところに、ご主人が帰宅してきました。

ご主人は中東系。お友達と何やら上機嫌で話しています。
我々を店の外までお見送りしてくれました。
これは、あの疑問を聞かないと!

鎮目「ご主人!なんでタイ料理なのにアミーゴなんですか?」

主人「知りたい?」

鎮目「知りたいですよ。なんでスペイン語…」

主人「私の名前、アミールね。息子のツヨシ、漢字で書くと剛だから、ゴーとも読めるね。 アミールのアミーと、ゴーと合わせて、アミーゴね。 なんでタイ料理なのにアミーゴ?って不思議に思って、気になるでしょ? お客さんたくさん入るねアハハハハハハ」

鎮目「・・・・・・」

ということで、真面目なお母さんと、良い子供たち、そして陽気な父さんがいる素敵なお店。 「AMIGO」…味もとても本格的で、美味しいのでオススメです。

(文・写真 鎮目博道)

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