米森工場長の思い出-あさい通信

date_range2023/2/13
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抜型についてもっと理解するために、工場長の米森に色々と質問することが多い日々ですが、そんな会話の中で米森の体験談が興味深かったので、以下ご紹介させていただきます。

時代とともに抜型業界の技術・設備も向上しておりますが、三十数年前ではベニヤをカットするレーザー加工機や自動刃曲機を持っている会社も少なく、ベニヤを糸鋸ミシンで形状にカットし、手曲げ加工した刃物を埋め込むのが主流でした。

そのため、型を作成する職人によっても差が出ることになり、個体差が多少ありました。当たり付きのお菓子などの箱は別ロットで生産していたのか、この個体差がヒントになっていました。

駄菓子屋などで某メーカーのチョコレートの箱を時間をかけて観察して20個入っている中から当たりを狙ってクセの違うものを選んで買ったりしていました。

小学生の頃、お祭りで大きな鈴が景品のクジ引きがありました。どうしてもその大きな鈴が欲しくて、何度もクジ引きしたことがあります。

最終的にクジを全て購入しましたが、結局当たりは出ませんでした。子供ながらに文句を言いましたが、すっとぼけられた苦い経験があります。

しばらくしてから、その出店の前を通ると、なんとその欲しかった大きな鈴が300円で売られていました。

その頃に、クジを実際にめくらなくても当たりを引く確率が上がる大発見をしました。(笑)当時のクジは、元々1シートに面付されたものをミシン目でバラバラに裂いていたので、何パターンかの切断跡に分かれていました。

例えば、クジの上面がミシン目の切断跡のないストレートのものを狙ってみたり・・・。

今では同じ寸法にレーザーカットされたものに同じ寸法で曲げ加工された刃物を入れているので、そのクセという物自体がほとんど無くなり、クジも何種類か当たりパターンも印刷されているので見分けがつかなくなりました。

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