【世界お菓子カレンダー】ルバーブ(Rhubarb)のお菓子

date_range2022/7/19
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今月は、夏になるとヨーロッパでよく食卓に上る野菜『ルバーブ』にスポットを当てたいと思います。

ルバーブは、シベリア南部を原産とするタデ科ダイオウ属の植物(野菜)です。和名は、『食用大黄(ショクヨウダイオウ)』。冷涼な気候で栽培できる多年草で、地下茎を持ち、見た目は『フキ』のような形をしています。葉は有毒なので食べることはできません。

色は、緑のものと赤いものがあります。味は、何と言ってもストレートな酸味が特徴です。栄養素が豊富で、視力回復に良いとされるポリフェノールの一種アントシアニンや、むくみを改善するカリウム、さらにカルシウムや食物繊維などを多く含んでいます。

栄養面だけでなく、調理がしやすいこともヨーロッパで愛されている理由のひとつ。短時間の加熱で柔らかくなるルバーブは、料理はもちろんのこと、果物と同じようにジャムやジュース、パイ、タルトなどのお菓子づくりにも欠かせない食材なのです。

ジャムはとても簡単に作ることができます。赤いルバーブで作ると、仕上がりがきれいです。

【材料】
ルバーブ…300g
グラニュー糖…100

【作り方】
① ルバーブを洗って、約1㎝幅にカットする。厚手の鍋に入れて、グラニュー糖をまぶして30分程置く。

② 水分が出てきたら、弱めの中火にかける。たまに混ぜながら煮て、全体が煮崩れたら出来上がり。

※出来上がったジャムは、清潔な瓶などに入れて、冷蔵庫で約2週間保存可能。

イギリスでは、そぼろ状にしたクッキーのような生地をルバーブにかけて焼く『クランブル』を作る家庭が多いそうです。クランブルは、英語で『ポロポロと崩れる』という意味です。

ワンボウルで作ることができて、特別な型が必要ないので、家庭菓子として人気!焼きたては、クッキー部分がサクサクとして食感を楽しめます。熱いうちにアイスクリームを添えていただきます。

バターや卵とも相性がよいルバーブは、他にマフィンやタルトにもよく使われます。

日本では、北海道や長野県で栽培されていて、5月から11月頃まで収穫できるそうです。

クセになりそうな爽やかな酸味があり、美容と健康によいルバーブ。これからもっと注目されるかも知れませんね。


(写真・文 Mami)

Mami

製菓衛生師。
日本菓子専門学校卒業後、フランス南東の街グルノーブルのパティスリーにて研修。帰国後、洋菓子店勤務を経て、1997年から小さなお菓子教室を始めて現在に至る。

季節感を大切に、素朴かつ洗練されたお菓子づくりを心がけている。

ブログ  https://ameblo.jp/mami-skitchen-sweets/

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