【世界お菓子カレンダー】季節の花でつくる韓国の伝統餅菓子 『ファジョン』(花餅)

date_range2022/3/03
folderスペシャルレポート

世界にはさまざまな「季節のお菓子」があります。
連載「世界お菓子カレンダー」では、フランス・グルノーブルのパティスリーで研修した製菓衛生師のMamiさんに、「世界のさまざまなお菓子」のルーツなどを季節に合わせてご紹介いただきます。

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桜の開花が待ち遠しい今日このごろですね。3月は、花をあしらった韓国の餅菓子『ファジョン』(花餅)をご紹介いたします。

韓国の人々にとって、トック(餅)は、誕生日や結婚式のお祝いにはもちろん、普段の食事としても欠かせないもので、『ご飯の上に餅』という言葉があるほど。色や形のバリエーションが豊富で、なんと200種類以上ものトックがあると言われています。調理法も、蒸す、茹でる、焼く、搗く(つく)などいろいろです。

『ファジョン』は、餅の上に花の形になるように、ドライフルーツと春菊などをのせて焼くという、とてもシンプルなおやつ。ドライフルーツはナツメの実を半分に切ってのせることが多いようですが、季節の花を使うこともあります。韓国で『春を知らせる節句』であるモモの節句(旧暦3月3日)では、つつじの花を飾ります。

白玉粉と食用花(エディブルフラワー)を使って、作ってみました。

エディブルフラワーは製菓材料店で発見!押し花になって売られていました。

【材料】8個分

白玉粉…100g
ぬるま湯…約100㏄
塩…ひとつまみ
エディブルフラワー…適量         
サラダ油…適量

【作り方】

①ぬるま湯に塩を加えて溶かす。

ボウルに白玉粉を入れ、①を少量残して加えて練る。水が足りなければ残りの水を加えて、耳たぶくらいの固さにする。

③8等分してまるめ、乾燥しないようにぬれ布巾をかけておく。

④フライパンにサラダ油を薄く引き、③をのせる。

⑤生地を手の平で押して直径6㎝ぐらいにする。弱めの中火で焼き色が付かない程度に焼き、ひっくり返す。

⑥エディブルフラワーを飾り、裏側も焼いたら出来上がり。はちみつをかけて食べてもよい。

白あんをはさむバージョンも作ってみました。

こちらは、生地を直径7~8㎝に広げて両面焼いたら、まるめた白あんを挟みます。

仕上げに桜の花の塩漬け(塩抜きしたもの)を飾りました。日本の桜餅より歯ごたえがあり、また違った美味しさです。

楽しく作れて、華やかな『ファジョン』(花餅)、お花見のお供にいかがでしょうか。

(写真・文 Mami)

Mami

製菓衛生師。
日本菓子専門学校卒業後、フランス南東の街グルノーブルのパティスリーにて研修。帰国後、洋菓子店勤務を経て、1997年から小さなお菓子教室を始めて現在に至る。

季節感を大切に、素朴かつ洗練されたお菓子づくりを心がけている。

ブログ  https://ameblo.jp/mami-skitchen-sweets/

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