釣りの話―琵琶湖

date_range2021/1/18
folderあおぬま通信

仕事以外の人生で目標としていることがあります。
その一つがランカーと呼ばれるブラックバスの60センチオーバー(通称ロクマル)を釣る事です。

先日「釣りキチ三平」を描いた矢口高雄氏が亡くなりましたが、小学生の時に「釣りキチ三平」を読んで、いつか釣ってみたいと憧れた魚がいます。そのひとつがブラックバスです。ちなみに残りの魚は雷魚とイトウです。

人生初のロクマル

先日、琵琶湖で人生初めてのロクマル(63cm)を釣ることが出来ました。しかも、2匹目のロクマル(60.5cm)も釣ってしまうというミラクル。

寒い時期なので魚の居場所を絞りやすく、この時期に食ってくる魚は傾向的に大きい(小さい魚は寒さに弱い)ので、フッキングした瞬間に大きいだろうと想像出来ましたが、ファイト中は「青沼さん、惜しい!!59㎝でした(笑)」って言われている姿を想像しながらのやり取りでした。

最初のポイントは14メーターラインの沈船でした。コイケシュリンプBIG(ワーム)の1.8gネイルシンカー2本差しで狙います。キャストしてワームとラインが着底するまで2分カウントダウン。トゥイッチを2回、5秒待って糸ふけを巻き取り、トゥイッチ。これを繰り返します。

ワンキャストから回収まで大体15分から20分。
確実に魚が居ると確信しなければ出来ない釣りです。

最近、猪苗代湖や東京湾でも経験しているガーミンのライブスコープを使用した釣り。沈船と魚を確認しているから出来る釣りです。14メーターの底に狙うべき障害物があり、魚が居ると確信出来ないとワンキャスト20分はメンタルが持ちません。3時間ほど(10キャストくらいしか投げていません)釣りましたが、ワンバイトあっただけでフッキングまで持ち込める魚はいませんでした。

風が強くなったタイミングで移動。
次のポイントは13mラインのオダ。
同じくキャスト、カウントダウン、トゥイッチと繰り返します。

その時は突然やってきました。

おしゃべりしている最中にひったくられました(よく電話中などは殺気が消えてバイトが増えると言われています)。糸をかなり弛ませて釣っているのでとにかくラインを巻きます。竿に魚の重みが乗って竿が曲がり切ったところでフッキング。魚の重さで握っているハンドルから手が離れそうでした。

そこからは慎重にファイトしますが、バスとは思えない重さです。
ガイドから「ロクマルですよ」と声を掛けられます。

大きな魚は数多く釣ってきましたが、夢のロクマルかと思うと「ばらせない」という思いが強くなり、ファイトがぎこちなくなります。

やっと浮上してきた魚を見ると、とにかくデカい。
体高も太さも厚みもプロポーションも何もかも違います。
これが琵琶湖のロクマルかと思うと、感激で頭の中が真っ白になりました。

無事に写真取りも終えてまだ1匹目の余韻が残る中で2匹目のバイトが有りました。今度のバイトはひったくられる様なものではなくコツコツと吸い込んだり吐いたりと出し入れしているような感じでした。

しっかりとラインを巻き取りフッキング。
1匹目よりコンディションが良く13mの湖底から水面まで一気に上がってきました。
15mほど先でジャンプ。
ガイドから言われていた「次釣れたらまたロクマルですよ」という言葉通りの大きな魚体でした。

船べりに寄せてから水底へ突っ込みます。
不覚にも竿をのされてしまい、ラインを出したくてもクラッチを切れません。

ドラグを緩めるのが間に合いラインブレークは防げましたが、切れる直前だったと思います。何度かの突っ込みを交わしネットイン。ガイドと笑顔で握手をしました。

この釣りの肝は、ラインの比重と水の抵抗を利用して、ラインをシンカー代わりに使う事。使用するラインは比重の高いフロロカーボンで太めの20lbライン。このラインをベタ底になるまで沈め、水底にラインを隠し、トゥイッチした際にルアーを水底から離れないように底に沿って動かすことです。

以前は、魚にラインを気づかれないように切れない範囲で細いラインほど釣れると思っていましたが、ラインを水底に隠すという方法もあったんですね。

これはカバー(障害物)にルアーを入れていく釣りも、カバーにラインを隠しますので似ていますね。またラインを弛ませているので、バイトがあった場合は素早くラインを巻き取らなくてはならないのでリールのギア比は高いものが必要です。

今回はシマノのメタニウム エクストラハイギアモデルを使用しました。また、太い針をフッキングさせるためにリールのドラグはしっかりと締め込みます。

突っ込まれた際はクラッチを気ってサミングで対応します(竿をのされると力がダイレクトにリールに伝わるのでクラッチが切れなくなります)。

初めてブラックバスを釣ってから40年以上。
やっと夢を叶える事が出来ました。

ここまで続けられたこと、色々な人に釣りを教えてもらったこと、今回の機会をつなげてくれた友人。
すべてに感謝です。

使用タックル
ロッド:シマノ エクスプライド168MH
リース:シマノ メタニウムDCXG
ライン:フロロ20lb
ルアー:ハイドアップ コイケシュリンプBig(4/0オフセットフック・ネイルシンカー1.8g x 2)

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