木型技術の継承

date_range2022/2/07
folderあさい通信

2022年に入って早々、弊社の木型職人の関口と榎並の2人が、令和3年度「大田の工匠 技術・技能継承」を受賞しました!!

主に洋菓子は複雑な形状の個体が多く、サイズがまちまちで個体の誤差があるため簡単に図面化できるものではありません。また、複雑な形状の個体が多いため、洋菓子を入れるトレーのポケットもそれに伴って形に合わせたデザインで設計する必要があります。

当社では不定形な曲線や複雑な曲面、ランダムな装飾溝があるトレーはCADではなく、木型職人の2人が手彫りをして試作型を作成します。

お菓子を当てながらダイレクトに削り出すためCADで設計して機械加工するよりも早く仕上がります。手彫りをする職人には、長年の経験に基づくノウハウや知見が必要です。

今回の受賞は木型経験約35年の関口の技術が、次世代の榎並へと日々継承する取り組みが評価されました。

今回は2人に聞いてみました。

浅)関口さんは35年くらい木型を作っているんですか?

関)そうだね、今40歳の娘が子供の頃に職場に連れてきたりしてたからそれくらいになるかな。今は木目がない合成木材だから削りやすいけど、当時はマツを彫ってたから逆目とか大変だったなあ。今と比べてだいぶ時間がかかったよ。

関)当時俺は30代か、先輩の見よう見まねでやってたなあ。

浅)教えてもらったりしなかったんですか?

関)昔の職人だからね。恐かったよ。その人が荒れた時にはよくハンマーとか投げてたよ(笑)ほら、そこのガラスのヒビはその時のままだね(笑)

浅)・・・・。今では問題になりそうですね(汗)

関)でも、わからないことはたまに聞いたりして。あとはひたすら量を作って自分の経験を積んだんだろうな。

浅)榎並さんも経験が多くなってきて自信につながってるんじゃないですか?

榎)そうですね、少しずつ自信にはなっています。その中でやっぱり形状で悩んだりすると関口さんに聞いてみたり、以前手がけた似たようなの形状を参考にしたりして作っています。

関)もう榎並さんは大丈夫だよ!

榎)今後は彫り出す形状が成形にどういう風に影響するかを考えながら出来るようにしていきたいと思います。
今後も2人の活躍に期待します!!

>>令和3年度「大田の工匠 技術・技能継承」受賞企業のご紹介

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