先日、東京都中小企業振興公社が主催する第1回PMIセミナーにて、当社代表の青沼隆宏が「大田区の町工場が目指す!事業承継型M&Aによるグループ経営」というテーマで、登壇させて頂きました。

青沼自らの経験談をもとに、M&Aを活用した事業承継の具体的な取り組みや、そこに至るまでの試行錯誤をお伝えしました。その時の内容をレポートします。
事業承継で課題を抱える経営者の方にお役に立てれば嬉しいです。
社長の体験談から学ぶポイント
M&Aのきっかけ
父が経営していた会社の経営状態がよくない事を知り、アメリカから品川区にある家業の城南洋紙店へ戻ることにしました。最初に取組んだことは事業再建でした。金融機関や仕入れ先のサポートがあって、2年かけて再建することができました。

紙の業界にいても伸びない。将来への危機感が日に日に募り、新規事業を通じて事業の幅を広げようと考えました。
そんな時、事業再建でお世話になった金融機関からの紹介で、後継者がいない町工場をM&Aしませんか?というお話しを頂きました。小さい時からものづくりが好きだったこと、モノづくりができたら、自分たちで企画して物を作って、売ることができる!そう考え、M&Aに挑戦しました。
中小企業におけるM&Aとは
中小企業とは、大河を行く小舟のような存在
小舟は、規模が小さく設備や人材も充実していない船。船頭(社長)は、変化の激しい時代(ラフティングを行っているイメージ)の中で、先に何が有るのか想定しながら、右に舵を切るか?左に舵を切るか?考えながら、進まなければいけない。船頭は大局を感じる感性が必要と同時に、一緒に船に乗る社員の息が合っている事が大切だと感じています。

中小企業におけるM&Aとは
経営統合=双胴船のように小舟と小舟を繋いで安定感を高める。
合併=船を一回り大きくする
思い通りにいかない現実
社長が語ったのは、「計画通りに進まないことが多かった」という現実。特に従業員の価値観や業務フローの違いを乗り越えることの大変さを具体的に聞くことができました。
課題への対応策
属人的な経営スタイルを仕組み化すること、そして従業員同士が協力し合える環境を整えることが重要だという話は、現在の自分の仕事にも通じるものがありました。
社員として感じたM&Aの可能性
新たな仕事の幅が広がる喜び
M&Aによって、新しい技術やお客様との接点が増えたという話がありました。これにより、私たち社員も「自分のスキルや知識をどう活かしていけるか」を考える機会が増えました。
未来への期待感
社長が語った「地域に根差しながら、新しい価値を創造していく」というビジョンに、社員として大きな期待を感じています。
まとめ:社員としての視点から見た事業承継
セミナーを通じて学んだこと
社長の話を聞き、事業承継は経営者だけの課題ではなく、私たち社員一人ひとりが関わるべきテーマだと感じました。
自分の今後の取り組み
「事業承継=変化への対応力が求められる時代」と考え、社員として自分のスキルを磨き、会社の成長に貢献していきたいと感じました。
事業承継って難しいものだと思っていましたが、社長の体験談を通じて、それが単なる課題ではなく、チャンスに変えられるものだと実感しました。
今回のセミナーを通じて、「事業承継」について少しでも身近に感じてもらえたら嬉しいです。
社長の青沼が、中小企業振興公社のセミナーでは話さなかった部分をあおぬま通信でお届けしています。ここだけの話として、「日刊面白半分」の読者にだけにお伝えしています。こちらもお読み頂けたら嬉しいです。
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