城南村田 代表の青沼です。
会計事務所に就職をして30年経ちました。
当時は想像の出来なかった人生を歩んでいます。
今では北海道の地で毎月の大半を過ごし、農機具・鉄道部品や漁具を作っています。
僕の仕事人生は、会計事務所→紙問屋→真空成型金型製造→真空成型→旋盤・プレス・溶接とどんどんモノづくりに寄っています。多分小さいころからモノづくりが好きだったことに関係があると思います。
札幌での仕事は、主に鉄を扱う事が多いのですが、まだまだ経験が浅く理解していない事が多いと思います。いま主に携わっている仕事は、鉄を熱して曲げたり、溶断(鉄を熱して溶かして切断する事)したり溶接(鉄を熱して溶かして接合すること)したりすることです。
以前にお話ししたホタテ漁に使用する八尺のメンテナンスは、主に消耗部品の交換ですが、本体の歪みを直さなければならない事もあります。海底を引きづっている間の砂との摩擦による摩耗だったり、たまに岩にぶつかったりする衝撃が加わることによって歪みが発生し部材である鉄が曲がったり伸びたりします。
直す時はどうすれば良いのか?
結果的に言うと完全に元に戻すことは出来ないので使用に支障をきたさないようにすることが大切です。歪みのひどいところは部材を溶断して交換する事もありますが、交換しない部分の歪みを完全に元に戻す事は出来ません。
曲がりを真っすぐに近くすることは出来ますが、伸びたものを縮める事は出来ないので、全体的にゆがみを少しずつ修正することによってあるべき姿に近づけることになります。局所的に歪みが酷い場合は、その局所に熱を加えて柔らかくして力を加える事によって真っすぐに近くします。
しかし、鉄は熱を加えるとその部分の硬度が変わってしまい他の部分との硬度のばらつきが生まれます。
そのため衝撃を受けた際、部分的に硬度の固くなった部分に力が加わると、その部分が破断(固いとまともに受け止めてしまうので割れてしまう)する可能性もあります。全体の形状を見て衝撃に耐えられるかどうかを検討しながら修正を行っていきます。
素人なりに現場の職人さんたちと話し合いながら、メンテナンスを進めて行くことに楽しさを感じます。溶接には高い技術が必要とされるため手伝う事はしませんが、溶断の手伝いは出来るようになりました。
コメント欄
コメント一覧