【世界お菓子カレンダー】台湾みやげの代表格 パイナップルケーキ(鳳梨酥・土鳳梨酥)

date_range2022/5/11
folderスペシャルレポート

世界にはさまざまな「季節のお菓子」があります。
連載「世界お菓子カレンダー」では、フランス・グルノーブルのパティスリーで研修した製菓衛生師のMamiさんに、「世界のさまざまなお菓子」のルーツなどを季節に合わせてご紹介いただきます。

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5月になりました。最近、スーパーで台湾パイナップルを見かけませんか?

昨年(2021年)から政治的理由で一気に台湾パイナップルの輸入量が増え、その美味しさから日本でも大人気となりました。3月~5月が出荷の最盛期のようです。特徴は、パイナップル特有のイガイガ感と繊維が少ないこと。そして、何といっても芯まで甘くて柔らかいことです。芯を取らなくてよいので、カットも簡単!

まず、上下を切り落として、縦にして8等分したら、皮を5㎜程カットします。

あとは、食べやすい大きさにスライスすれば出来上がりです。台湾パイナップルに限らず、パイナップルは追熟しないフルーツです(品種により例外あり)。常温に置いて香りが強くなったと思ったら、傷んでしまっていることも…。保存する時は、冷蔵庫の野菜室に入れると安心です。

さて、そんなパイナップルが主役の『パイナップルケーキ』は、台湾みやげの定番となっていますね。細かく刻んだパイナップルを煮詰めたジャムのような餡を、クッキー生地で包んだ焼き菓子です。店によって、様々な特徴がありますが、大きく分けて2種類あります。それは、パイナップル餡の配合の違いです。

パイナップルの酸味をマイルドにし、なめらかな食感にするために冬瓜を加えている『鳳梨酥』とパイナップルのみを使用している『土鳳梨酥』があります。『鳳梨』はパイナップルの意味で、『酥』はクッキーのようなサクサクした菓子を表しています。なぜパイナップル100%使用の方には、『土』がつくのでしょうか。調べてみると、『土』には、『その土地特有である』とか『ローカルな』という意味があるようです。土地(台湾)のパイナップルを贅沢に使用しているので、冬瓜入りの餡と区別するための一文字なのです。

餡の違い以外にも、生地に厳選されたバターを贅沢に使用しているもの、チーズ風味で塩気のあるものなど、各店でオリジナリティーを出しています。食べ比べてみるのも楽しいかも知れませんね。パッケージもお洒落で、進化し続けています。

家庭で作る時は、このような流れです。

細かく刻んだパイナップルに砂糖と水あめを加えて30分程煮詰めます。

冷めたらラップを使って小さく丸めます。

次にクッキー生地を作り、パイナップル餡を包みます。専用の型に入れて、上からプレスしたら、型に入れたまま15分ほど焼きます。

型ごとひっくり返して、裏面にも焼き色を付けたら完成です!

ちなみに、パイナップルには、骨や関節を強くするミネラルのマンガンや、糖の分解を助け、代謝を促すビタミンB1が豊富に含まれています。今月は、美味しくて栄養豊富なパイナップルがぎゅっと濃縮された『パイナップルケーキ』のお話でした。


(写真・文 Mami)

Mami

製菓衛生師。
日本菓子専門学校卒業後、フランス南東の街グルノーブルのパティスリーにて研修。帰国後、洋菓子店勤務を経て、1997年から小さなお菓子教室を始めて現在に至る。

季節感を大切に、素朴かつ洗練されたお菓子づくりを心がけている。

ブログ  https://ameblo.jp/mami-skitchen-sweets/

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