将来を見据えた工場運営のかたち -コウバニュース-

date_range2025/4/18
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こんにちは。今回は、YMスチールスズキが目指している石狩工場・札幌工場の在り方と、それに込めた思いをご紹介いたします。

少子高齢化により、国内の労働人口(特に若年層)は今後ますます減少していくと予想されており、製造業も例外ではありません(以前、あおぬま通信で記載したことがありますが、道内の工業高校への応募会社数は尋常ではありません)。

特に私たちのような北海道の中小企業にとって、限られた経営資源の中でこの変化にどう向き合っていくかは、非常に大きなテーマです。

こうした背景の中、弊社では「多様な人材の活用」と「現場に合わせた人員配置」によって、将来の人手不足と技術継承の課題に対応しようとしています。 石狩工場では、防雪柵をはじめとする多品種少量生産が中心です。同じ製品を大量に作ることは少なく、その都度、異なる仕様への対応が求められるため、溶接も柔軟な技能が必要となります。
今後は、こうした技術力を必要とする現場において、外国人スタッフの活用をさらに進めていく予定です。すでに技能実習生の受け入れを行っており、石狩工場での現場経験を通じて成長し、将来的(既に?)には重要な戦力として活躍できるよう、育成体制を整備しています。

言語や文化の壁はありますが、丁寧な指導と私生活を含めたサポート・交流により、実際に現場で頼れる存在になりつつあります。 一方、札幌工場はプレス加工などの定型作業が中心で、生産工程の標準化が進んでいます。
ここでは、障害のある人の雇用を中心とした運営を目指しています。

繰り返し作業や集中力を活かせる業務においては、障害を持つ人が安定して高品質な成果を出すことができる場面も多く、実際に実績を上げている会社も出始めています。

私たちは障害者雇用を、決して「コスト削減」や「法令対応」のための手段と捉えていません。むしろ、障害のある人が社会とつながり、自身の能力を活かして働ける「場」を創出し、その成果に見合った正当な評価と報酬を支払うことで、ご本人やご家族も含めた幸せにつながることを目指しています(我々は「会社は人と社会を幸せにつなげる場であるべき」と考えています)。

中小企業である私たちにとって(小ロットの生産を強みとしている我々は特に)、大規模な設備投資やフルオートメーション化は簡単な選択肢ではありません。だからこそ、人に目を向け、現場を人に合わせて設計し直すこと(外国人や障害のある人を受け入れられるような環境や価値観を作る)に価値があると考えています。

外国人も、障害のある人も、それぞれが力を発揮できる職場環境を整えることで、限られたリソースの中でも高品質な製品づくりを継続することができます。また我々自身も成長出来ることが多くあると思います。 このような取り組みが、小さくても地域に根ざした製造業のひとつの在り方として、日本の“ものづくりの未来”に希望を灯すことができればと願っています。
今後とも皆様のご支援を頂けますよう、よろしくお願い申し上げます。

YMスチールスズキの仲間たちと




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