◆持続可能な企業経営と適正価格の重要性 ―あさい通信―

date_range2025/4/04
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お世話になっております。大樹の浅井です。今月もあさい通信ご覧いただきましてありがとうございます。

先日、同業者が廃業したことにより、そのお客様からの問い合わせや見積依頼が増えました。しかしながら、価格が合わないという理由で最終的に取引には至らないケースが多く見受けられました。この状況を通じて、改めて今後の事業のあり方について考えさせられました。

現在、日本では少子高齢化で15~64歳の労働人口の減少が進んでおり、ある統計によると2030年には2023年より約300万人も減る予測が出ています。そんな中、大企業では「初任給〇〇万円引き上げ」など人材確保の動きが活発です。中小企業にとって人材確保がますます難しくなります。そのため、適切な人材を確保し、維持するためには、企業として人件費の上昇を受け入れざるを得ません。こうした状況の中で、安売りによる仕事の獲得を続けていては、利益が確保できず、企業の健全な成長が難しくなるでしょう。一概には言えませんが、今回の同業者の廃業も利益が確保できずに継続が困難との判断も少なからずあったと想像できます。

2024年の倒産件数は9901件(前年8497件、16.5%増)となり、前年を1404件(16.5%増)上回った。(※帝国データバンク参照

確かに、価格競争が市場の一部として存在するのは避けられません。しかし、単に価格だけで仕事を受注し続けると、利益率が下がり、企業の持続可能性が損なわれるリスクが高まります。適正な価格で提供することにより、企業は従業員の給与や労働環境を向上させ、また新しい労働力を確保することで将来への持続、より質の高いサービスを提供することが可能になります。

一方、購入側も「安い」という一点のみを重視して取引を進めると、長期的には仕入先が経営難に陥る可能性があり、結果として安定した供給を受けることが難しくなるかもしれません。仕入先が持続的に事業を営むためには、適正な価格での取引を行い、お互いが利益を確保できる関係を築くことが重要です。

4月1日午前10時時点で平均賃上げ率は5.42%、ベースアップ(ベア)は3.82%となっている。中小組合の賃上げ率は5.00%で全体と中小組合のいずれも比較可能な15年以降で最高となった。約半数の組合が回答を終えた。(※Bliimberg参照

今後、企業が生き残るためには、価格競争だけでなく、付加価値を提供し、適正な利益を確保できるビジネスモデルへと転換していく必要があります。例えば、品質の向上やアフターサービスの充実、迅速な対応など、単なる価格の安さ以上の価値を提供することで、顧客との関係を強化し、長期的な信頼を築いていくことが重要です。

私たちはこの状況を機に、自社の事業のあり方を見直し、より持続可能な経営を目指していくべきだと感じています。安売り競争に巻き込まれるのではなく、適正な価格で提供し、従業員を守りながら、長期的に安定した取引関係を築くことが、これからの企業経営において欠かせない視点となるのではないでしょうか。

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